厳島にある日本三大弁天のひとつ・大願寺

大願寺

大願寺は安芸の宮島にある真言宗の寺院で、国宝・世界遺産として知られる厳島神社に隣接しています。大願寺本尊の厳島弁財天は、江ノ島弁財天竹生島弁財天と並ぶ日本三大弁天のひとつです。境内からは瀬戸内海に浮かぶ厳島神社の舞台や大鳥居なども見渡すことができます。

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大願寺のアクセス方法と駐車場

大願寺は宮島(厳島)の島内にありますので、カーフェリーでアクセスするのが一般的です。JR山陽本線の宮島口駅または広電宮島口駅で下車して、ここからJR宮島フェリーまたは宮島松大汽船フェリーに乗り換え、島に渡ってからは10分ほど歩いて大願寺に向かいます。

もしも国道2号経由で宮島フェリー乗り場までマイカーで行く場合、土産物店のもみじ本陣脇の大駐車場か、周辺にあるコイン式の駐車場に駐車します。カーフェリーですので自動車のまま船に乗って航走してもらうことは可能なのですが、実は宮島島内は10時から17時30分まで一般車両の通行禁止規制が敷かれており、許可を受けた地元の人でなければ観光目的ではほとんどマイカーが役に立ちませんので、やはり徒歩を前提とするのがよいでしょう。

宮島観光にはパークアンドライドを使うのも便利です。たとえば、山陽自動車道の宮島スマートインターチェンジで降りて車で10分ほどの距離にあるJA広島総合病院(第3駐車場)、ゆめタウン廿日市などに移動し、ここに駐車して公共交通機関(バスまたは広島電鉄)でフェリー乗り場に向かう方法です。特にゆめタウン廿日市は22時以降利用不可となるものの、駐車場利用料金は無料です。

大願寺の御朱印のもらいかた

大願寺の御朱印は境内の本堂右手にある納経所においていたただくことができます。恋愛成就や学芸成就などのご利益で知られる弁財天が祀られていることもあり、厳島弁財天の墨書に大願寺の朱印が添えられたものとなります。開門時間は隣の厳島神社よりも遅く8時30分から17時までですので、御朱印をもらう際にもこの時間帯になります。

大願寺の見どころ

大願寺の見どころはいろいろとありますが、たとえば本堂内には国の重要文化財の仏像が4体祀られており、うち薬師如来坐像は弘法大師の作と伝えられています。本堂の外には自分の体の悪い部分をさするとよいという撫で仏(賓頭盧)もあります。本堂軒下には明治時代に日本からも出展したパリ万国博覧会における錦帯橋の25分の1模型が掲げられています。

境内の他の場所では、庭に初代総理大臣の伊藤博文公お手植えの九本松があるほか、比較的新しく再建された護摩堂には、総白檀の厳島大仏(不動明王)が祀られています。

大願寺の歴史

大願寺の歴史について、現地の案内板に次の通り書かれています。

大願寺
真言宗に属し、室町時代末期に厳島神社の修理造営権を握り、道本・尊海・円海と相次いで傑出した住職が出て、厳島神社諸建築の建造や復旧に当たった。また鍛治・番匠 大工・檜皮などの職人団を率い、筑前筥崎八幡宮・豊前宇佐八幡宮の修理造営にも当たった。当時厳島は内海の要港で、ここに集まった京・堺などの貿易商人らとの接触も深い。尊海が大蔵経を求めて朝鮮に渡った時の見聞を、記した紙本墨書尊海渡海日記(国指定重要文化財、銅製朝鮮鐘 重要美術品)、木造薬師如来坐像・木造釈迦如来坐像・木造阿難尊者立像・木造迦葉尊者立像(以上国指定重要文化財)、その他多数の中世古文書を所蔵する。