勝利・成功のパワースポット太平山に奥宮が鎮座し喧嘩梵天も有名な太平山三吉神社

太平山三吉神社

太平山三吉神社は秋田県秋田市にある神社ですが、山岳信仰に由来する各地の三吉神社の総本社で、パワースポットの太平山の山頂に奥宮も鎮座しています。一般の参拝は秋田の市街地にある里宮のほうですが、かつて秋田藩主の佐竹侯の別荘があった場所で、初詣では10万人以上の参拝客を集める人気スポットとなっています。1月の梵天祭は勝利・成功のご利益で知られる太平山三吉神社なだけに勇壮で、けんか梵天の異名も付いています。

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太平山三吉神社のアクセス方法や駐車場

太平山三吉神社の里宮は東秋田の市街地の一角になりますが、メインのアクセス道路からちょっと内側に入った場所にありますので、道路沿いの看板をよく見ておかないと迷いやすい位置にあります。
マイカーの場合は、秋田自動車道の秋田中央インターチェンジより約8分ですが、インターチェンジに接続する県道61号線から県道48号線へ、さらに県道28号線へといくつか右左折するポイントが出てきます。県道48号線まで来れば途中に案内看板があり、看板にしたがえば大駐車場に誘導されますので、マイカーでの参拝も十分です。
バスの場合は、秋田駅正面口(西口)より秋田中央交通の太平方面行きに乗車して約10分、三吉神社入口で下車して、徒歩2分ほどです。

また、太平山三吉神社は太平山山頂(標高1,170m)に奥宮が鎮座しています。この奥宮は夏季のみ開所(6月~9月)しており、あわせて神社が山小屋も運営している点がユニークです。
太平山の登山口には、旭又口・野田口・丸舞口・木曾石口などいくつかありますが、より難易度の低い旭又口ルートであれば、仁別林道を仁別森林博物館方面にひたすら進んだ行き止まりにある旭又園地(旧旭又キャンプ場)に自動車を駐車して、ここからは徒歩で3時間程度は見ておくとよいでしょう。途中に鎖場の岩があります。山頂には御社殿があるほか、参籠所の山小屋もあり、期間中は神職が常駐しています。大人1泊4,000円で山小屋に宿泊も可能です。

太平山三吉神社のご利益や御朱印

太平山三吉神社は力自慢の三吉霊神を祀っていますので、勝利・成功や事業繁栄といった分野のご利益があり、特に武道やスポーツ選手などが参拝に訪れることもよくあります。御朱印は里宮の御社殿のなかに社務所も併設されていますので、正面左側の扉を開けて受付に初穂料300円を払っていただくことができます。
なお、太平山に直接登って奥宮まで行った場合は、奥宮のほうの神職から御朱印をいただくことも可能です。

太平山三吉神社の由緒と祭り

太平山三吉神社の由緒やお祭りなどについて、社頭の案内板に次の通り書かれています。

御祭神
少彦名大神(すくなひこなのおおかみ) 大己貴大神(おおなむちのおおかみ) 三吉霊神(みよしのおおかみ)
鎮座地
奥宮 太平山山頂(標高一一七一m・秋田市太平山谷) 里宮 秋田市広面字赤沼三の二
おもな祭事
梵天祭 一月十七日 どんと祭 一月最終日曜日 春季例祭 五月七・八日 夏越大祓 六月三十日 開山祭 七月十七日 講社大祭 八月八日 閉山祭 九月十七日 秋季例祭 十月十六・十七日 師走大祓 十二月三十一日 月次祭 毎月八日・十七日
由緒
霊峰太平山に祀る当社は天武天皇の白鳳二年(六七三年)五月、役の行者小角の創建と伝えられ、桓武天皇延暦二十年(八〇一年)征夷大将軍坂上田村麿が東夷征討の際戦勝を祈願して堂宇を建立、奉納された鏑は神宝として今に伝えられています。また戊辰の役の際には奥羽鎮撫総督九條道孝卿里宮に御祈願されるなど、古くより勝利成功・事業繁栄の霊験高い守護神として崇敬を受けております。秋田藩佐竹累代の藩主も崇敬篤く第八代曙山義敦公は風向明媚な赤沼の地を賞し雪見御殿を築かれました。
北海道から福島までの各地、またブラジルに祀られる三吉神社・太平山講・三吉講の総本宮として【みよしさん】【さんきちさん】の愛称で呼ばれ、全国 より参詣者が訪れています。
平成十九年十月には伊勢の神宮祭主池田厚子様の御参拝を仰ぎました。

奥宮
太平山頂上鎮座(標高一一七一m)
太平山は秋田県のほぼ中央に位置し、古来より薬師の峰・修験の山として崇められ、今も県内外より多くの登拝者を迎えています。 七月十七日の開山祭に御神体を里宮よりお遷しし、九月十七日閉山祭までの間神職が籠もり祈願を行います。天然の秋田杉やブナ林、また湧き水など手付かずの自然が残る山は清浄さに満ち、御来光をはじめ男鹿半島・鳥海山・岩木山など広大な絶景が一望できます。山頂までは旭又・野田・木曽石・丸舞等の登山道があります。
○参籠所(山小屋) 六月初旬から九月下旬まで開所(三十名宿泊可能)

里宮
かつて女人禁制の山は道も非常に険しく、容易に参詣が出来なかったため、太平山の秀影を東方に仰ぐ秋田藩主佐竹公の雪見御殿跡の赤沼の地を里宮としました。現在の社殿は昭和五十二年に改築されたもので、屋根が太平山の姿を模した流造となっています。
【みよし梵天祭】梵天とは神霊が宿る依代のことで、稲穂や御幣で形取った物など様々な形があります。現在では円筒の竹カゴを色とりどりの布で飾ったものが一般的です。毎年一月十七日には、地元町内・企業の青年がほら貝を吹き鳴らして神社に集結し、一年の五穀豊穣・家内安全・商売繁昌などの願をかけ、派手に先陣を競いながら梵天を奉納します。俗に(けんか梵天)と呼ばれる荒々しい神事は、春を待つ秋田衆の心意気溢れる勇壮さで知られ、多くの参拝者で境内は大いに賑わいます。