美しい出羽富士の山頂に本殿や山小屋をもつ鳥海山大物忌神社

鳥海山大物忌神社

鳥海山大物忌神社は、その美しい容貌から出羽富士として知られるパワースポット・鳥海山の山頂に本社、山麓に里宮として吹浦口之宮・蕨岡口之宮がある式内社で、出羽国一宮です。また、地元の山岳信仰の中心で、山麓からの登拝も盛んなことから、山頂の社務所脇にある山小屋をこの神社が管理して、宿泊対応に当たっています。

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鳥海山大物忌神社のアクセス方法と駐車場

鳥海山大物忌神社は山頂の本社、山麓の吹浦口の宮・蕨岡口の宮に分かれていますので、そのいずれに参拝するのかによってアクセス方法は大きく異なります。

吹浦口之宮

住所:山形県飽海郡遊佐町大字吹浦字布倉1
電話:0234-77-2301

御朱印対応など通常はこの吹浦口之宮の社務所がメインになります。公共交通機関であれば、JR羽越本線の吹浦駅を降りて徒歩7分で境内にアクセスできます。マイカーの場合は山形自動車道酒田みなとインターチェンジから国道7号を秋田方面へまっすぐ20分ほど走ると、国道沿いに看板が見えます。国道7号の下り車線にあるパーキングから裏参道を通って徒歩で鳥海山大物忌神社の吹浦口之宮拝殿に行くのがわかりやすいですが、いったん国道を降りて吹浦市街まで出て、そこから口之宮正面参道に回る方法もあります。境内正面にも参拝者用の無料駐車場があります。

蕨岡口之宮

住所:山形県飽海郡遊佐町大字上蕨岡字松ヶ岡51

蕨岡口之宮はJR羽越本線の遊佐駅から車で10分、山形自動車道の酒田みなとインターチェンジから車で20分ほどの場所にあり、いずれにせよマイカーやタクシーなど徒歩以外の手段が適当です。国道7号沿いにある吹浦口之宮とは違って、国道7号からいったん国道345号に入り、さらに県道に入る必要があります。国道345号や県道には案内のための道路標識が出ています。こちらも鳥居の前に駐車場があります。

御本社

住所:山形県飽海郡遊佐町大字吹浦字鳥海山1

御本社は鳥海山頂にあるため、口之宮のように気軽にアクセスできるわけではなく、基本的に本格登山と考えて参拝する必要があります。登山ルートも吹浦口(大平)ルート、象潟口(鉾立)ルート、湯ノ台口(滝の小屋)ルートなどいくつかあり、難易度もまと異なります。
難易度的にやさしい鉾立ルートであれば、JR東日本・羽越本線の象潟駅から象潟合同タクシーバス「鳥海ブルーライナー」に乗り、終点鉾立で下車します。現在無料開放されているかつての有料道路「鳥海ブルーライン」の途中にある鉾立バス停周辺には、駐車場や公衆トイレ、鉾立山荘、稲倉山荘などの施設が集まっています。したがって、マイカーの場合も当面の目的地は稲倉山荘(090-9635-5911)の無料駐車場(収容台数100台)です。
稲倉山荘からは賽の河原を経て頂上の御本社までは、歩きでの登山となります。人にもよりますが、行きの所要時間は少なくとも4時間以上はかかるものと見ておいたほうがよいでしょう。

鳥海山大物忌神社の御朱印について

鳥海山大物忌神社の御朱印は、吹浦口ノ宮の境内正面入って右側にある社務所で受け付けています。受付時間は毎日9時から16時までで、初穂料は300円です。吹浦口之宮と蕨岡口之宮の両方の御朱印がこの社務所でいただけます。また、鳥海山大物忌神社オリジナルの御朱印帳も頒布されており、絵柄は山頂にあるカルデラ湖の鳥の海をあしらったもので、色パターンが3種類あり、初穂料は2,000円です。
鳥海山頂の本社への登山にチャレンジした場合は、鳥海山頂上、七合目鳥海御浜の御朱印をいただくことも可能です。ただし、鳥海山は積雪があるため、例年7月第一土曜日から9月第一日曜日の間までに限られます。

鳥海山大物忌神社の由緒や祭事

鳥海山大物忌神社の由緒や祭事については、社頭の案内板に次の通り書かれています。

出羽国一之宮 鳥海山大物忌神社 由緒(略誌)
御祭神
大物忌神(倉稲魂命・豊受姫神と同神) 月山神(月読命)
由緒
社伝によれば、第十二代景行天の御代当国に現れ、神社の創祀は第二十九代欽明天皇・十五年(五六四)の御代と伝えられている。鳥海山は活火山で、噴火などの異変が起こると朝廷から奉幣があり鎮祭が行われた。本殿は山頂に鎮座し、麓に「口ノ宮」と呼ばれる里宮が吹浦と蕨岡の二ケ所に鎮座する。
大物忌神社は貞観四年(八六二)十一月官社に列し、延長式神名帳に名神大社として、吹浦鎮座の月山神社と共に収載されている。後に出羽国一之宮となり、朝野の崇敬を集めた。特に歴代天皇の崇敬篤く、八幡太郎義家の戦勝祈願、北畠顕信の土地寄進、鎌倉幕府や庄内藩主の社殿の造修など時々の武将にも篤く崇敬されてきた。
中世、神仏混淆以来、鳥海山大権現として社僧の奉仕するところとなったが、明治三年(一八七〇)神仏分離に際し旧に復し大物忌神社となり、明治四年(一八七一)五月吹浦ロ 中社に列したが、同十三年(一八八〇)七月に山頂本殿を国幣中社に改、同十四年(一八八一)に吹浦・蕨岡の社殿を口ノ宮と称えて、隔年の官祭執行の制を定めた。昭和三十年(一九五五)に三社を総称して現社号となる。山頂の御本殿は、伊勢の神宮と同じく二十年に建て替える式年造営の制となっている。現在の御本殿は平成九年(一九九七)に造営された。
平成二十年(二〇〇九)には、山頂本殿からロノ宮にいたる広範な境内が、国の史跡に指定された。

主な祭日(吹浦口ノ宮)
一月五 管粥神事
四月八日 祈年祭
五月五日 例大祭 吹浦田楽舞奉納
七月一日 鳥海山山開祭
七月十四日 御浜出神事
七月十五日 摂社月山神社祭
九月二十日 鳥海山山納祭
十一月八・九日 新嘗祭
平成二十三年三月吉日復元
NPO法人 遊佐鳥海観光協会