扇沢駐車場の料金と混雑見込み・車中泊など

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扇沢は立山黒部アルペンルートの長野県側の出発地となる拠点です。扇沢からは黒部ダム行きの電気バスが運行されているほか、総合案内センターでアルペンルートに関するさまざまな情報を得ることもできます。立山のマイカー規制のため、一般車が入れるのはここが最終地点となります。それだけに駐車場やバス乗り場の混雑が見込まれますので、事前情報を確認の上で向かうのがよいでしょう。

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扇沢駐車場の料金や利用時間は

長野県の大町温泉郷のほうから一本道をマイカーで登った先にあるのが扇沢駅で、その周囲に扇沢駐車場があります。

扇沢駅はこれまで日本で唯一の珍しいトロリーバスの駅でした。
トロリーバスは外見はバスそのものですが、架線から電気の供給を受けて走るため、正式には無軌条電車といい、法律上は鉄道の一種です。
しかし、平成31年4月からはトロリーバスを廃止し、全面的に電気バスに転換したため、この扇沢駅も鉄道駅ではなくなりました。

扇沢から先の立山黒部アルペンルートは一般車は通行禁止ですので、ここが最終地点となり、扇沢駅の前面に第1から第4までの扇沢有料駐車場、さらにその下に無料の市営扇沢駐車場が開設されています。

有料駐車場のほうは、もともと傾斜がある地形のため、駅に近い場所から段々畑のように第1・第2・第3・第4とわかれていますので、できれば第1駐車場かそれに近いほうに駐車したほうが、階段を上り下りしなくてすむため便利です。

有料駐車場の料金ですが、第1駐車場と第2駐車場は12時間で1000円、第3駐車場と第4駐車場は24時間で1000円で、24時間営業となっています。

無料駐車場は有料の扇沢第4駐車場のさらに手前、県道扇沢大町線沿いに入口があります。
扇沢駅からは直線距離で300メートル以上、しかも標高差がありますので平地を歩くよりは時間がかかります。
こちらも24時間いつでも出入りできますが、有料駐車場がアスファルト舗装されているのに対して、無料駐車場のほうは舗装されていません。

扇沢駐車場の混雑状況

扇沢駐車場は普段の平日であればそれほど混雑することはありません。
ただし、4月中旬からゴールデンウィークを含む5月いっぱい、夏休み真っ最中の8月のお盆時期あたりが特に混雑しやすいため、マイカーで出かける際には注意をしたほうがよいでしょう。

また、立山に目立った積雪のない7月中旬から9月中旬にかけては登山・ハイキングのベストシーズンであり、平日はそれほどではないにしても、週末は混雑することがあります。
特に、できるだけ出費を避けたい人は有料駐車場を避けて無料の市営駐車場に入庫しますので、週末は朝早くから無料駐車場の空きスペースが埋まってしまうことがあります。

黒部ダム行き電気バスの扇沢駅始発は時期によって違いますが、ゴールデンウィークやシルバーウィーク、お盆などの混雑時期であれば朝6時30分始発、通常は7時30分始発ですので、便利な場所ほどこの時間までには確保できなくなっていることが多いはずです。

なお、扇沢駅から黒部ダムに至る観光客の電気バス乗車のピークは9時、10時ごろからはじまりますので、マイカーの駐車場は確保できたとしても、週末など場合によっては30分程度前からバス乗車待ちの列ができたり、座席に座れずつり革につかまって到着までの15分ほどを立ったまま移動せざるを得なかったりすることがあります。

扇沢駐車場のトイレと車中泊

扇沢駐車場には有料の第1駐車場内に24時間いつでも開いているトイレがあります。つまり、第1駐車場に駐車している限りは便利に利用できますが、裏を返せば無料駐車場に駐車した場合にはここまで歩かなければならないことを意味しています。
一応、無料駐車場の奥に県道を通らずショートカットできる砂利道の散策路のようなものがありますので、3分程度も歩けばトイレまで行き着くことはできますが、夜間は照明らしい照明はほとんどありませんので、そのことを了解の上で利用したほうがよいでしょう。

駐車場の混雑を避ける究極の方法は現地での車中泊ですが、駐車場にトイレがあることから、最低限の設備は確保されており、実際に車中泊をしている人もいます。
たたし、扇沢駅にはダムカレーで有名なレストラン(レストハウス扇沢)がありますが、営業時間は10時30分から15時30分までであり、夜間は周囲にコンビニその他暇つぶしができる目ぼしい店舗や施設は何もありません
平地にある道の駅や高速道路のサービスエリアなどとは勝手が違いますので、このような環境でもガマンができる人だけ、車中泊にトライするのがよいでしょう。

また、扇沢は標高が1400メートルとかなり高い位置にありますので、初夏であってもかなり肌寒く感じることがあり、平地と同じ気候と考えていると、せっかくの車中泊で風邪をひいてしまうことにもなりかねません。
最初からキャンピング仕様の自動車であれば、FFヒーターなどの設備を積載していることも多いものですが、そうでない場合には気候の変化には十分に注意して、服装なども着脱によって温度調節がしやすいものを選ぶなどの工夫が必要です。

参考リンク

立山黒部アルペンルート
立山黒部アルペンルートの公式ホームページ。モデルコースや立山のマップ、バス・ロープウェイの時刻表、駐車場の案内などを網羅しています。
黒部ダム
関西電力黒部ダムの公式ホームページ。観光放水をはじめとする黒部ダムのイベント情報・観光情報や、現地までのアクセスなどについて記載があります。