織田信長による滅亡以前の越前朝倉氏5代の栄華を伝える一乗谷朝倉氏遺跡

一乗谷朝倉氏遺跡

福井市の一乗谷朝倉氏遺跡は、戦国時代に100年以上にわたって越前国を支配した朝倉氏の城下町の跡地です。織田信長の越前攻略を受けて最後の当主・朝倉義景が自刃し、朝倉氏滅亡の舞台となった場所です。当時の武家屋敷・寺院・町屋などの町並みがほぼ完全な姿で発掘されており、国の重要文化財・特別史跡・特別名勝のトリプル指定を受けています。

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一乗谷朝倉氏遺跡のアクセス方法と駐車場

住所 福井県福井市城戸ノ内町
問い合わせ 朝倉氏遺跡保存協会 電話:0776-41-2330

一乗谷朝倉氏遺跡は防備を重視した戦国時代の遺跡ですので、平地に恵まれた福井市街からはやや遠く、周囲を山に囲まれた谷あいの細長い地形の場所にあります。

公共交通機関でアクセスする場合は、JR北陸本線(および越美北線直通)・えちぜん鉄道勝山永平寺線(および三国芦原線直通)・福井鉄道福武線の乗り入れる福井駅から京福バスの一乗谷東郷線(浄教寺・鹿俣行き)に乗って約30分、復原町並バス停で下車します。

マイカーまたはレンタカーでアクセスする場合は、北陸自動車道の福井インターチェンジから越前大野方面に向かう国道158号を経由して10分ほどです。現地には無料駐車場があります

一乗谷朝倉氏遺跡の営業時間や料金

一乗谷朝倉氏遺跡は広大なエリアにわたるため、基本的には無料で見学できますが、復原町並や福井県立一乗谷朝倉氏遺跡資料館は有料となっています。

復原町並はかつて武家屋敷や町屋があった城下町の風景を現地に再現したもので、遺跡ガイドによる説明を受けることもできます。
復原町並の営業時間は、9時から17時、入場は16時30分までで、年末年始は休業です。入場料は大人220円ですが、一乗谷朝倉氏遺跡資料館との共通券も250円で頒布されています。

朝倉氏遺跡資料館は、城下町から発掘された出土品やその他の歴史資料を展示する資料館です。営業時間は9時から17時、入場は16時30分までで、年末年始は休業で、ほかに臨時休館がある場合もあります。入館料は一般・大学生は100円です。

一乗谷朝倉氏遺跡の見どころと解説

一乗谷朝倉氏遺跡には、豊臣秀吉が朝倉義景の菩提を弔うために寄進した唐門がある朝倉館跡、湯殿跡庭園・南陽寺跡庭園・諏訪館跡庭園・朝倉館跡庭園からなる一乗谷朝倉氏庭園、復原町並などの見どころがあります。
現地の案内板には次の通り解説が書かれています。

朝倉館跡
Ruins of Lord Asakura’s Residence (Asakura-yakata Ato)
ここには朝倉氏の5代当主、朝倉義景が暮らした館がありました。四方を堀で囲み、西側の山辺を除く三方に土塁を廻らせたつくりで、土塁内側の平坦地 には10数棟の建物が建ち並んでいました。室町幕府15代将軍、足利義昭(秋)を迎えた際には、中庭(花壇)を取り囲む主殿や会所などの南側の一角で、儀式や宴会が行われました。
This is where residence of the 5th Daimyo of the Asakura Domain, Yoshikage Asakura once stood. There were 10-odd buildings built lining the earthen walls on the flat foundation.

特別名勝一乘谷朝倉氏庭園
Ichijodani Asakura Family Gardens (Ichijodani Asakura-shi Teien)
戦国城下町一乗谷には、庭池のまわりに豪壮な庭石組を伴った庭園から、数個の庭石と小砂利敷からなる枯淡な枯山水様の平庭まで、数多くの庭園がつくられていたことが分かっています。それらの中でも、下記の主要な4庭園は当時の庭園様式を最もよく伝えている点などが評価され、平成3年(1991)に国の特別名勝に指定されました。
湯殿跡庭園 南陽寺跡庭園 諏訪館跡庭園 朝倉館跡庭園
We can see that a large number of gardens were constructed around the Ichijodani Sengoku castle town area. The gardens are well regarded as embodying the style of the period, and the four main gardens were designated as Special Places of Scenic Beauty.