徳川家康伝説をもつ名水のひとつ・筒井泉

「筒井泉」とは、愛知県安城市にある湧き水の跡です。
織田家の人質となっていた竹千代、後の徳川家康が岡崎に帰還する途中、この井戸の名水を気に入って竹筒に入れて持ち帰ったことからこの名があるといいます。

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筒井泉のアクセス

筒井泉は、愛知県安城市安城町の安祥城址公園の近くにあります。
公共交通機関でのアクセスは、名鉄西尾線の南安城駅から歩いて15分です。
マイカーやレンタカーでのアクセスは、東名高速道路岡崎インターチェンジから25分です。
専用の駐車場はありませんが、近くの安祥城址公園の無料駐車場から歩いて散策できる距離です。

筒井泉の由来

筒井泉の由来について、現地の案内板には次のように書かれています。

市指定史跡 筒井泉跡 昭和43年4月1日指定

安城城周辺の台地の縁から水が湧き出す地があり、そのうち筒井、浅黄井、中井、桜井、柳井、 梅ノ井、風呂井の七カ所は「七ツ井」と呼ばれてきました。
天文18年(1549)、竹千代(のちの徳川家康)が人質となっていた織田家から岡崎への帰途、 筒井の水を飲んだと伝わります。その際、この水を大変気に入り竹筒に入れて持ち帰ったため、これが筒井の名前の由来となったとされます。
筒井は17世紀後半の成立とされる「諸国古城之図」「三河安城」にも描かれており、「此井戸ハ筒井ノ水ト云名水ナリ」と記されています。また、安城の城主が茶の湯に用いたといわれています。
現在、筒井の傍らには寛政7年(1795)に大乗寺の要月が建てた「筒井碑」、明治15年(1882)に同じく大乗寺の山口察祐が建てた「甘泉井碑」が残ります。