松阪神社

神社
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松阪神社は、三重県松阪市にある式内社で、蒲生氏郷がこの地に松坂城を築いて以降はその鎮守神として崇敬されることになります。明治時代に市内のいくつかの神社が合祀されていますが、なかでも雨龍神社と八重垣神社は、須佐之男命を祀る松坂城下の「四天王社」として知られたもので、「松阪祇園まつり」では立派な神輿が巡行します。

旅行先の地図

旅行先の概要

御祭神 誉田別命、宇迦之魂神(主祭神)
天照皇大神、伊邪那岐大神、伊邪那美大神、建速須佐之男尊、豊受大神、思兼神、大山祗命、火霊神、金山彦命、蛭子命、猿田彦命、大国主命、少彦名命、熊野久須毘命、天御柱命、国御柱命、雅日女命、天棚機姫命、拷幡千々姫命、安徳天皇、多紀理毘売命、高木大神、因幡素莵神、多岐都比売命、市岐島姫命、天之忍穂耳命、天津日子根命、活津日子根命、八百万神、事代主命、上筒男神、中筒男神、底筒男神
所在地 三重県松阪市殿町1445
交通 JR紀勢本線・近鉄山田線「松阪駅」から徒歩で約10分
伊勢自動車道「松阪IC」から車で約10分
拝観料 無料
駐車場 境内社務所わきに舗装された駐車場あり
URL
連絡先 松阪神社 0598-21-3689

歴史・由来

松阪神社は、三重県松阪市の松坂城址の近くに鎮座する神社で、他にも論社はあるものの、平安時代の『延喜式』神名帳に登場する式内社「意悲神社(おいじんじゃ。旧仮名づかいで「おひ」)」に比定されています。

神社の創建時期については明らかではありませんが、丹生水銀の採掘で勢力を拡大したこの地域の古代の豪族・飯高氏が氏神にしたといい、古くから鎮座していたものとみられます。

蒲生氏郷が松ヶ崎城を廃し、古くは「意悲の森」といわれた「四五百森(よいほのもり)」に築城して「松坂」という地名を付け、この神社に八幡神を勧請して合祀すると、城下の鎮守神「御城八幡」としても崇敬されることになります。

明治時代には市内のいくつかの神社が合祀されていますが、なかでも雨龍神社と八重垣神社は、須佐之男命を祀る松坂城下の「四天王社」(かつて須佐之男命は牛頭天王と習合していた。他には八雲神社と御厨神社で、あわせて4社。)として知られたもので、現在も「松阪祇園まつり」では立派な神輿が巡行します。

また、松阪神社に隣接する「本居宣長ノ宮」は、国学を大成した本居宣長を主祭神「秋津彦瑞桜根大人(あきづひこみづさくらねのうし)」として、その門人の平田篤胤を相殿神「神霊能真柱大人(かむたまのみはしらのうし)」として祀るもので、もとは明治時代に本居宣長の奥墓(おくつき)の傍らに「山室山神社」として建てられたものですが、現在の松坂市役所がある場所を経て、大正時代に四五百の森に遷座しました。

車椅子で旅行するポイント

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【1】松阪神社の正面鳥居。「松阪神社車輌参拝者進入路」の看板の矢印どおりに左側公道を直進する。

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【2】もし松阪神社正面鳥居を奥に進むと、はじめは坂道だが途中で石段になるので車椅子不可。

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【3】マンション(キャッスルハイツ松阪殿町)付近に「松阪神社車輌参拝者進入路」と看板があるので自動車で奥まで進む。幅が狭い坂道なので運転注意。

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【4】進入路の坂を進むと、境内の社務所反対側あたりに出る。

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【5】社務所わき、鳥居からの階段の終点付近に舗装された駐車場がある。

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【6】特に利用することはないと思われるが、社務所の入口もスロープ状になっている。

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【7】松阪神社の社殿。鉄筋コンクリート造りで入口に段差はない。周囲も薄く玉砂利が敷かれ自動車でも車椅子でも移動可。

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【8】松阪神社の社殿右側に通路があり、本居宣長ノ宮に出られる。なお、本居宣長ノ宮は正面鳥居から入ると階段がある。

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【9】本居宣長ノ宮の社殿。周囲は松阪神社同様に玉砂利だが、社殿賽銭箱前だけ4段の階段がある。

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【10】松阪神社から400メートル先の御城番屋敷前には身障者用トイレがある。トイレ前には駐車場も1台分だけある。


松阪神社・本居宣長ノ宮境内図

境内配置図 [凡例]
松阪神社社殿 少彦名命社 神楽殿 授与所・社務所 手水舎 御神木長寿樟 皇居・神宮遥拝所 本居宣長ノ宮社殿 授与所 本居会館 末廣稲荷 手水舎 キャッスルハイツ松阪殿町 松阪工業高校 御城番屋敷 公開住居 土蔵 自然生料理本居庵 本居宣長記念館 鈴屋 松坂城跡 松阪市民病院

移動のしやすさ ★★★☆☆
バリアフリーの状況 社殿は鉄筋コンクリート造りで入口に段差はなく、社務所もスロープ状になっている。薄く玉砂利が敷かれた境内は、大部分が建物のない広場なので、自動車でも近くまで移動できる。身障者用トイレは400メートル先の御城番屋敷前にあり、1台分の駐車場も併設されている。同一境内の「本居宣長ノ宮」は、正面(「自然生料理本本居庵」わき)からのルート上には階段があるが、松阪神社からのルートであれば車椅子移動可。ただし、賽銭箱前は石段で高くなっている。

周辺の名所・観光スポット

本居宣長記念館

国史跡である松坂城跡のなかにあり、江戸時代の国学者・本居宣長の旧宅「鈴屋」(すずのや)を移築・公開している。別棟の展示室では、『古事記伝』などの自筆稿本、日記、古鈴などの遺品、自画自賛像などが展示されている。
【「本居宣長記念館」は2017年リニューアルされ、エレベーター、多目的トイレを設置済み。展示室は大人身障者は小人料金で見学可。ただし、駐車場からの傾斜が大きなスロープと「鈴屋」への動線の途中のグレーチングに注意。「鈴屋」内部は段差あり車椅子では見学困難だが、ガイドボランティアがいるので詳しい説明は聞ける。】

■参考リンク:本居宣長記念館