鹿沼今宮神社

神社
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鹿沼今宮神社は、栃木県鹿沼市にある神社で、延暦元年(782)に日光二荒山神社の祭神を祀り創建されたものと伝えられています。かつては「今宮権現」と呼ばれており、戦国時代には壬生綱房が社殿を造営し、鹿沼城の鎮守として崇敬されていました。その後、慶長13年(1608)に幕府から朱印地50石が寄進されるとともに、現在につながる社殿も再建されます。華麗な彫刻が施された屋台が市街地を巡行する「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」は、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。

旅行先の地図

旅行先の概要

御祭神 主祭神:大己貴神、田心姫神、味耜高彦根神 配祀神:少彦名神
所在地 栃木県鹿沼市今宮町1692
交通 東北自動車道「鹿沼IC」から車で約15分
JR鹿沼駅から関東自動車バス(鹿沼営業所行き)経由で約10分、「久保町」停留所下車、徒歩約5分
拝観料 無料
駐車場 境内(鳥居の右から入る)に砕石が敷かれた無料駐車場(30台、参拝者以外は1000円)あり
URL
連絡先 今宮神社 0289-62-2679

歴史・由来

鹿沼今宮神社は、栃木県鹿沼市にある神社で、延暦元年(782)、日光二荒山神社の祭神を御所森(今の鹿沼北小学校)に祀り創建されたものと伝えられ、かつては日光山の分社的な位置づけとして、「日光山鹿沼今宮権現」「今宮権現」などと呼ばれていました。

戦国時代には、のちに権謀術数で宇都宮城を乗っ取ることでも知られる壬生綱房が、日光山の支配を目論んで日光神領惣政所の地位に就きます。そして、天文元年(1533)の居城・鹿沼城の築城にあわせて、天文3年(1535)、今宮権現を現在地の御殿山に遷座させ、鹿沼城の鎮守として社殿を造営します。

その後、壬生氏は豊臣秀吉の小田原征伐では北条氏側につき、嗣子もなく断絶したため、庇護者不在となりますが、慶長13年(1608)には幕府からようやく朱印地50石が寄進されるとともに、権現造りの社殿も再建され、以後は歴代宇都宮藩主の崇敬を受けます。なお、社殿は延宝9年(1681)に改築されていますが、当時の面影をとどめ、栃木県の有形文化財として指定されています。

毎年1月10日の春渡祭、12月10日の冬渡祭は「おたりや」(「渡り夜」の転訛とされる)と呼ばれ、要らない御札などをお焚き上げして火防と無病息災を祈願するほか、鹿沼市無形民俗文化財の太々神楽が奉納されます。

また、毎年10月第2土曜日・日曜日の2日間にわたって行われる鹿沼今宮神社の例祭(鹿沼ぶっつけ秋祭り)では、「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」として、華麗な彫刻が施された屋台が市街地を巡行し、国重要無形民俗文化財に指定されるほか、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。

車椅子で旅行するポイント

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【1】鹿沼今宮神社の正面鳥居付近。自動車は右側の外周路に回ると境内駐車場に入れる。

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【2】境内は砕石が敷かれた駐車場になっている。唐門は階段なので東門に回る。

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【3】東門は唐門と異なり階段がなく垣内に入れるようになっている。

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【4】鹿沼今宮神社の拝殿前。唐門から拝殿前まで石畳の参道が延びている。

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【5】拝殿前から本殿の後ろを通る石畳の参道が廻っている。

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【6】まちの駅新・鹿沼宿には身障者用駐車場と多目的トイレがある。

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【7】多目的トイレ



鹿沼今宮神社境内図

境内配置図 [凡例]
唐門:嘉永2年、栃木県指定文化財 本殿:延宝9年、県指定文化財 拝殿:嘉永2年、県指定文化財 火産霊神社 水神社 八幡宮 琴平神社 太久美神社 板碑・石祠群 代官功徳の石灯籠:鹿沼宿の借金を利殖で返済した代官・鈴木平十郎正誠が奉納 九社 神楽殿 神輿舎 手水舎 社務所


移動のしやすさ ★★★★☆
バリアフリーの状況 鹿沼今宮神社の境内には自動車で進入でき、正面の唐門は階段だが、東門はスロープ状になっているので、介助があれば拝殿方面まで移動可能。唐門から拝殿、本殿を一周するように歩道が廻っている。身障者用トイレは、まちの駅新・鹿沼宿または鹿沼市役所のものが利用できる。

周辺の名所・観光スポット

屋台のまち中央公園

「屋台のまち中央公園」は、鹿沼市の伝統文化の象徴である彫刻屋台の保存と活用、中心市街地の活性化などを目的として、鹿沼市の条例にもとづき開設された都市公園のひとつです。園内には、彫刻屋台3台を常設展示している「屋台展示館」、特産品の販売を行う「観光物産館」、松華園や村山晃南荘と並ぶ鹿沼三名園のひとつを復元した「掬翠園」、さまざまなイベントに利用できる「ぶっつけ広場」などがあります。
【スロープ、車椅子貸出あり】

■参考リンク:鹿沼観光だより 四季彩のまち かぬま