佐渡唯一の五重塔や直江兼続奉納の槍の穂先がある妙宣寺

妙宣寺

新潟県佐渡市の妙宣寺は、日蓮高弟の阿仏坊・妻の千日尼が自宅を寺院にしたのがはじまりと伝えられます。境内には佐渡唯一の五重塔(国重要文化財)や、正中の変で佐渡に配流された日野資朝の墓が残るほか、上杉景勝の佐渡攻めで活躍した直江兼続の奉納と伝わる槍の穂先も寺宝となっています。

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妙宣寺のアクセスと駐車場

本州から妙宣寺を訪れるには、まずは佐渡ヶ島に渡るところからはじまります。

新潟港から行く場合、佐渡汽船のカーフェリーで2時間30分、ジェットフォイルで1時間5分ほどで両津港に到着します。

新潟港にマイカーを駐車させておくこともでき、駐車料金は1時間から5時間まで30分100円、5時間から24時間まで800円です。ただし、佐渡汽船の乗車窓口で「佐渡航路利用者料金適用カード」を受領しておきます。

両津港のフェリーターミナルや周辺には、佐渡汽船観光レンタカーをはじめ、ニッポンレンタカー、ニコニコレンタカー、トヨタレンタカー、タイムズカーなどの各レンタカーの店舗がありますので、車で周遊することも可能です。

車でアクセスする場合、真野方面へ約25分ほど走って、竹田橋バス停付近の交差点を左折して、そのまま県道の坂道を2キロほど登った先になります。境内直下に若干台の駐車場があります。

路線バスであれば、両津港より新潟交通佐渡の路線バス南線に30分ほど乗車し、妙宣寺バス停で下車します。ただし、妙宣寺バス停で停車するのは土曜日・日曜日のみで期間限定ですので注意が必要です。もしも平日ダイヤのバスの場合、竹田橋バス停で下車しますが、ここから徒歩で妙宣寺に向かうとなると30分はかかります。

妙宣寺の御朱印

妙宣寺の立派な仁王門から境内に入ると、まずは五重塔があり、山門、番神堂、宝蔵、祖師堂、本堂と順に建物が並んでいます。(妙泉寺の配置図)

この本堂の脇に茅葺きの庫裡があり、ここで御朱印がいただけます。志納料は300円で、「阿仏坊」の墨書が中央にあります。

妙泉寺の歴史由緒

妙泉寺の歴史や由緒について、現地の案内板に次の通り書かれています。

妙宣寺
古くから北陸道七ヶ国法華の棟梁で、寛文年中身延・池上・中山三ケ寺の輪番所となり、明治十一年独立本山と定められた名利である。もと順徳上皇に供奉した北面の武士遠藤為盛(日得上人)の開基と言われ、初め新保(金井町)にあったが 嘉暦元年(一三二六)雑木城主本間泰昌の居城付近に移り、後に今の地に移つたものである。文永八年(一二七一)日蓮聖人佐渡配流の時、日得は妻千日尼と共に深夜ひそかに食物を送ってその厄難を救った話は有名である。 日蓮真筆の曼陀羅・消息文、日野資朝の写経等を蔵するほか、境内にある文政八年(一八二五)建立の五重の塔は、県内唯一のものである。
佐渡市教育委員会

妙宣寺五重塔一基
新潟県佐渡市阿仏坊 指定 昭和六十一年十二月二十日
妙宣寺は、文永八年(一ニ七ー)佐渡に配流された日蓮聖人に帰依した阿仏房日得上人を開基とする。
この五重塔は、文政十年(一八二七)に佐渡相川の棟梁茂三右衛門父子によって建立されたもので、高さ四・一メートル、初重の総間三・四九メートルの小型の塔で、塔身部が長い。
この塔は、現在残る江戸時代に建てられた数少ない五重塔の一つで、比較的保存がよく、全体の比率や五重軒の垂木などに時代の特色があらわれており、組物に和様と禅宗様の肘木を混用し、心柱は杉の一本造りで、心柱と四天柱を各層で緊結するなど、 独自の手法もみられる。
平成二十一年十一月
文部科学省 本山 阿仏房妙宣寺